日本よりも盛り上がっている⁉︎「微笑みの国」タイのキャンピングカー事情 後編
タイ王国でもキャンピングカー は人気だそうだ。バンコクの北、ノンタブリー県にあるビルダー「アジアキャンパー」のショールームへ突撃取材。社長のアタワットさん自らタイでのキャンピングカーシーンの現状を聞いた。後編は、彼のキャンピングカー や製作事例を紹介しよう。
Asia Camper
www.asiacamper.com
11/215 ซอยพิบูลสงคราม 17 ถนนพิบูลสงคราม ตำบลสวนใหญ่ อำเภอเมือง จังหวัดนนทบุรี 11000
今回伺ったアジアキャンパーのショールームは首都バンコクの北、ノンタブリー県にある。アッタワットさんはNAPPというクルマ用カーテンやシート生地を製造するメーカーの社長。
まだ所有者が少ないキャンピングカーだが、車中泊の楽しさや魅力を車両やSNSなどで伝えつつ、タイでのキャンピングカーシーンを盛り上げたいと笑顔で語ってくれた代表のアッタワットさん。T1からT6まで歴代のタイプ2を所有し、ヴィンテージのフォルクスワーゲンのイベントや車中泊イベントも頻繁に開催。
学生時代に苦労して購入したフォルクスワーゲンのタイプ1(ビートル)に乗ったことがきっかけで、その後は同社のトランスポーターシリーズであるタイプ2に魅せられ、車中泊の楽しさを知り、アジアキャンパーを設立した。だから、同社が製作するキャンピングカーはフォルクスワーゲンが多いのかと思ったが、タイではフォルクスワーゲンの古いタイプが昔から人気。
ショールームにオートキャンパー のバックナンバーが置いてあったことに驚いたほどで、アッタワットさんはジャパンキャンピングカーショーなどにも足を運んでおり、日本のビルダーの架装技術を参考にしているそうだアジアキャンパーの室内架装はバンライフスタイルをテーマに、リアルウッドで製作することが多い。電装系はリチウムイオンのサブバッテリーが主流だという。同社ではボディカットにポップアップルーフを装備したりするなどの架装も行っている
~アッタワットさんの愛車紹介~
右サイドにロングカウンターを配したすっきりしたレイアウトで、助手席は回転機構も備わり対面ダイネットに展開が可能。T3まではRRの水平対向エンジンカウンターにキッチンを内蔵。手洗い用石けんのキレイキレイはタイでも販売している
こちらは設計年度の新しいタイプ4、オーナーは日本人!
フォルクスワーゲンのトランスポーター初となるFFエンジン搭載のT4(ヴァナゴン)。こちらのオーナーはタイ在住の日本人。シンクロと呼ばれる4WDシステムを搭載
熱帯気候だけに年間平均気温は約29度Cと暑い。断熱や暖房ではなく通気性や車内を冷やすほうが重要なのがタイならでは。ポップアップルーフ(アッタワットさんはポップトップと呼んでいた)はメッシュウインドウもあり通気も抜群サブバッテリーは鉛タイプよりもリチウムイオンが一般的。取材車は24Vで280Ahの容量。ちなみにAC出力は100Vではなく220V左のロングカウンター内に給排水タンクを備え、給水は固定式の吸水口から行う。タンク残量は左側にあるアナログメーターでわかる仕組み
アッタワットさんはジャパンキャンピングカーショーなどにも足を運んでおり、日本のビルダーの架装技術も参考にしているのだとか。アジアキャンパーの家具架装はバンライフスタイルをテーマに、リアルウッドを使用するのが特徴で、電装系はリチウムイオンのサブバッテリーが主流だ…
と先に書いたが、見よう見まねでここまでできるものではない。日本だけでなくドイツのウエストファリア製キャンピングカーも参考にしているだろうし、バンライフ仕様の木材の質感を、タイ本国の木材でどう再現するかなど、かなり研究、試作しているはず。ましてやポップアップルーフの架装なんて、モノコックボディを知っていなければ、なかなかできない改造だ。
そんなアッタワットさんのショップから、今後どのようなキャンピングカーが誕生するだろうか。世界には面白いキャンピングカービルダーがたくさんいる。