創業30周年のトイファクトリー、30年のノウハウを乗せて日本のファミリーに最適なデュカトキャンピングカーを初披露
2025年1月31日(金)〜2月3日(月)に千葉県・幕張メッセで開催されている「ジャパンキャンピングカーショー2025」。トイファクトリーはここで新型フィアットデュカトキャンピングカー「gioia(ジョイア)」を発表した。バンコンメーカーとして培ってきたノウハウを注ぎ込み、「日本のファミリーに最適なモデル」を作り上げた。
トイファクトリーは2025年で創業30周年
ジャパンキャンピングカーショー2025のトイファクトリーブース。周年にちなみ「30」が強調されている
ハイエースやキャラバン、フィアット・デュカトパネルバンなどの1ボックス車、ノアやセレナ、ステップワゴンといった3列シートミニバンなど、いわゆる「バンタイプ」のクルマをベースに室内に就寝設備などを仮装したモデルが、バンコンと呼ばれるキャンピングカー。
そんな国内の「バンコン」シーンをけん引するメーカーであり、日本最大規模のメーカーがトイファクトリーだ。
今年で創業30周年というアニバーサリーイヤーを飾るトイファクトリーブースでは、デュカトをベースにしたニューモデル「ジョイア」が初披露された。
30年のノウハウが詰まった新型デュカトキャンピングカー「ジョイア」とは
同社では既にデュカトベースのオリジナルモデルとしてダ・ヴィンチやオリジン、ユーロバーデンなどをリリースしているが、それらは2~4人就寝対応モデルで、どちらかというとカップルでのゆとりある旅を想起させるものだった。
一方でデュカトベース第4弾となるジョイアはL2H2をベースにしながら5人乗車・5人就寝を実現しているのが大きなポイントだ。早速内装を見ていこう。
トイファクトリー・ジョイア(ナチュラルウッド)トイファクトリー・ジョイア(ホワイトグリーン)
会場では初お披露目にして、いきなりの2カラー展開。ナチュラルな明るいウッドカラーを使用した「ナチュラルウッド」と白い家具を基調に木目やくすんだグリーンをポイントにした「ホワイトグリーン」、どちらも軽やかでクリーン、華やかだ。ベッド部分の上部のルームエアコンも違和感なくインテリアとして溶け込んでいる。
フィアットデュカトは運転席と助手席を後ろ向きにできる回転機構があるので、セカンドシートとフロントシートで対面リビングを作るのは定番だが、セカンドシートをこれまでのドイツの大手メーカー製のものからベッド展開が可能な国産に変更。これにより5人乗車・5人就寝という多人数対応を実現した。
リアのハイマウント常設ベッドのサイズは1865×1550mmで、横向き3人の就寝が可能。セカンドシートを展開し下段マットをセットすればフロアベッドになり、1910×1200mmと縦向きで大人2人が就寝できる。また、オプションの追加下段マットを使用すれば、ベッド長は2380mmまで延長できる。国産ハイエースキャンピングカーなどで馴染みのあるベッドの使い方なので、デュカトがぐっと馴染み深いものになる。
しかしジョイアの使いやすさは、家族で使えるといった就寝定員変更だけにはとどまらない。
動線を考えて、キッチンは車両右側にレイアウト。ヨーロッパ「ドメティック」社製のガラスカバーつきのシンクと、バンコンでは使いやすい上開きの冷蔵庫を並べた。
スライドドア下のフロアには、靴を脱いで収納できる段違いのフロア構造を採用。日本人のために、シューズボックスなしに靴脱ぎスペースを容易した。
トイファクトリーは長い歴史の中で断熱施工にも力を入れてきたメーカーであり、靴を脱いでも室内では快適に過ごせる。
上部収納庫は機能的に配置されているだけでなく、レザー調のノブをつけることで一気にインテリアの主役に躍り出た。
運転席頭上のデッドスペースにもオープン収納を。布団や衣類など軽くかさばるものの収納には最適な場所だ。
ジョイアには、30年にわたるハイエースバンコン作りのノウハウが活きている
ここまでジョイアの詳細を見てきたが、トイファクトリーのファンの方には「バレイアと似ている」と思った方も多いはず。
それもそのはず。30年ハイエースのキャンピングカー作りで培ってきた技術が、このデュカトをベースとしたキャンピングカー「ジョイア」にも受け継がれているのだ。トイファクトリー流の小技が効いているわけだ。
それだけではなくベース車のデュカトに対しても、EURO TOY A.I.M(オーソライズド インポート モーターホーム)というトイファクトリー流の厳しい基準を独自に設け、安心安全にデュカトを乗ってもらえるよう配慮している。
ジャパンキャンピングカー ショー2025で発表されたジョイアという新型キャンピングカーは、デュカトを日本のキャンピングカー市場に根付かせるために施策された歴史を変える1台なのである。