ジャパンキャンピングカーショー2025で出そろった、最新、コンパクトな本格派キャンピングカー5選
1年に一度のキャンピングカーの祭典、ジャパンキャンピングカーショー。2025年に登場した新型キャンピングカーの中から、おすすめの入門用小型キャブコンをご紹介!ここで紹介するモデルすべて、車体サイズが、ミニバンサイズなのである。
*キャブコンとは?→キャンピングカー の居住部分を覆うボディが「シェル」。このシェルを運転席(キャブ)以降に架装したキャンピングカー を「キャブコンバージョン(キャブコン)」と呼んでいます
ナッツRVが提案するコンパクトな新型キャンピングカー“スマコン”、その第3弾のジョリビーはコスパ高し!
日本最大級のキャンピングカー製造販売メーカーであるナッツRVは、ユーザーの使い勝手に合わせてキャンピングカーのコンパクト化を推し進め、ハイエンドモデルからエントリーユースにも最適な低価格モデルまで、全長5m以内のキャブコンだけでも3種類ものラインナップを誇る。ちなみにスマコンとは、スリム&コンパクトなキャブコンのこと。その最新作が、最も全長が短い4790mmのジョリビーとなる。
このキャンピングカー(キャブコン)のベース車両は、トヨタのカムロード。キャンピングカー用に設計された専用車種だ
逆スラント形状で、圧迫感を排除した上部収納庫(白色にすることでさらに開放感を演出)に、トーンも明るめのカラーを採用することでスペース効率を向上。さらに冷蔵庫や家庭用エアコンなどを標準装備とすることで、煩雑な価格設定となりがちなキャンピングカー購入の疑問?を払底している
ジョリビーの第一の特徴は、この4790mmという全長にある。さらに全幅も1960mmと左右の張り出しを極力抑え、運転のしやすさに腐心している。それでいて5人もの就寝人数を確保し、快適に過ごせる室内空間設計など、スペース効率にも踏み込んだ仕様だ。それでいて価格は家庭用エアコン付きで最廉価モデルの価格が698万円〜だ。同様の装備を持つ、ハイエースのキャンピングカーと同等か、それ以下に価格を抑えているのもすごい!
昨年、ナッツRVではこのスマコンカテゴリーにおけるエントリーモデルのジープニー、ハイエンドモデルのアレッタを発表しているが、このジョリビーは全長をさらに短くした上、エントリーユーザーに向けて快適装備をあらかじめ標準装備した上で価格を抑えに抑えているのが最大ポイントだ。
今回発表されたジョリビーは、価格やサイズ面で最もコンパクトだが、室内レイアウトの異なるXとWの2モデルを用意し、室内カラーも2パターン選べるようになっている。ちなみにXはリアに常設のハイマウントのダブルベッド、Wは常設シングル2段ベッドを備え、マルチルーム(トイレとしても物置としても使える個室)が備わる。
こちらは2段ベッド仕様のタイプW
ジョリビーを動画でチェック
VANTECHは機能美を追求した上級コンパクトモデル「アストラーレ トリアス480」を発表!
キャンピングカーメーカーの老舗、VANTECH(バンテック)は、従来のブランドに加え、よりラグジュアリー色の強いアストラーレブランドから、コンパクトモデルを発表。特許を多数取得するこのトリアス480 は、空力や雨水の流れをコントロールするボディデザインが特徴だ。ハイエンドモデルだけに価格は1104万円〜となっている。
トリアス480はバンテックが近年展開している「アストラーレ(ASTRARE)」シリーズの新型としてデビュー。「アストラーレ」は「星(Astro)と「海(Mare)」を組み合わせた造語であり、星を探しに出る航海のような旅を楽しんでもらいたい、という思いが込められている
トリアス480は全長4800mmというサイズで設計されており、日本の道路事情でも運転のしやすいコンパクトな大きさで設計されているのが特徴。機能性や利便性と快適性の両立をコンセプトに作られており、取り回しの良さを確保しつつも収納力や居住性を損なわない絶妙なサイズで設計されている。ダイネットは左右にソファを配した対面式の二の字型レイアウトを採用。ゆったりと眠れるフルフラットなベッド展開も可能な設計だ。バンクベッドにも大人1人が就寝できるので、合計4人の就寝にも対応している。
サブバッテリーシステムには同社の効率に優れる「ILis」を採用。オプションでソーラーパネルも用意されているので、長旅でも電力の心配が少ない。家庭用エアコンとFFヒーターは標準装備となっている。FRP一体成形の断熱性に優れたシェルと相まり、夏場から冬場まで、オールシーズンに渡り快適な車中泊旅を過ごすことが可能だ。
エアコンとFFヒーターは標準装備。季節を選ばず快適に過ごせる
こうした実用性と快適さを両立するコンセプトを象徴的に表しているのが、最後部に設置されているマルチスペースだ。引戸付で独立した空間として自由に使うことができ、ベッドマットを展開しておけば常設リアベッドとして、マットを組み替えればくつろぎの空間として、またマットを取り外してトイレなどを設置し、プライベートスペースとしても使うことが可能だ。
エクステリアも随所にこだわりがあふれており、バンクは独特ながら空力を考えたオリジナル性の高い形状が取り入れられている。リアのテールライトは左右につながるLEDラインを採用。スタイリッシュさと視認性を両立させた優れたデザインとなっている。
トリアス480を動画でチェック
「オステリア」は待望のちょっと小さめ本格キャンピングカー
ダイレクトカーズ から発表されたオステリアも、全長5×全幅2m未満の「ちょっと小さめ」キャンピングカーの1台。全長4850×全幅1950mmというサイズはアルファード同等とかなりコンパクト。駐車場も一般のサイズが問題なく使えて、全国どこでも利便性が高い。
室内がこちら。全高は2.85mあるので狭さは感じず、対面のリビングに、キッチンを挟んで最後部に2段ベッドを設けたレイアウト。この間取りはキャブコンでは定番で、使いやすさは申し分なし。
車名の由来「オステリア(Osteria)」はフランス語で大衆料理店という意味で、車内でも大人数で食卓を囲んで楽しいひと時を過ごしてもらいたいという思いから命名されている。なるほど、ホワイトを基調に差し色のイエローが映える室内は車中泊を明るく楽しく過ごせる。車両価格は798万円〜となっている。
コンパクトなので細かいスペースも収納にしている。マルチルームもエアコンもあり。しっかり使えるキッチンもあり。お買い得な1台である。
オステリアを動画でチェック
M.Y.Sミスティック レジストロ トゥカノ
レジストロ トゥカノはクラシカルな見た目がなんとも魅力的だ。製造元のM.Y.Sミスティック得意の工法で、シェル構造は、アルミフレームに、アルミパネルを用いたボディバス工法を採用するのが特徴(高強度で軽量、断熱性能も十分)。ルーフコーナー部は曲面形状で、バンク前面には丸窓を備えるクラシカルなフォルムだ。車両総重量もメーカー公表値2430kgとかなり軽量。2Lのガソリンエンジンを採用するが、走りも軽快だ。
車内は対面シートとサイドソファの構成。スクエアな家具と壁面は木目調。ポップなカラーのシート生地はビニールレザーなので、全体のイメージ向上と掃除のしやすさを実現。大きなバンクベッドも使いやすい。DC12Vのルーフクーラーを標準装備し、価格は869万円〜となっている
引き出し延長マット方式のバンクベッド。力要らずでスムーズに展開可能だ。正面の丸小窓は採光に役立つ冷蔵庫は向かって左壁面に収まっている。かがむ必要なく出し入れできるので便利DC12Vクーラーを標準装備。上部収納庫のデザインもお洒落だ
最新型のいすゞトラヴィオをベースとしたロータスRVのオルカ!
車両総重量3.5t未満のAT限定普通免許で乗れるいすゞのトラック「エルフMIO」のバリエーションモデル・キャンピングカー専用シャシー「トラヴィオ」を採用したモデル。初心者にも扱いやすく、最小回転半径はわずか4.4mと小回りが利く。
キャビンとシェルが分離した構造で、走行中の車体のねじれを生かして車輪の浮き上がりを抑えた構造を採用。車内は狭い場所でも乗り降りしやすいリヤエントランス。その横にシンク、電子レンジ、冷蔵庫を収めたタワー型キャビネットを配し、セカンド&サードシートでダイネットとフロアベッドを形成。価格は1069万4285円〜となっている。
バンクベッドは1900×1600mm、フロアベッドは1850×1650mm。キャンピングカー仮装部分=シェルはバンクやスカート、バンパーも含めてオールアルミ製