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キャンピングカーのトイレ事情、今どうなってる?

様々なフィールドで活躍し、防災の備えにもなるキャンピングカーなら、トイレも一応備えておきたい。昔は水洗式が主流だったが、最近は“ある進化系トイレ”が注目を集めている。この記事では、キャンピングカーで使われるトイレの種類や、それぞれのメリット・デメリット、最新モデルの情報までわかりやすく解説。

従来のキャンピングカートイレは「水洗式」が主流

従来のキャンピングカートイレは「水洗式」が主流だった。北米車はマリントイレ、ヨーロッパ車や大型の国産ではカセットトイレがおもに採用されていたが、これらはいずれも車体に固定するタイプなので、家庭用同様の使い勝手があるがスペースをとる。そのためハイエースクラスのバンコンの場合はポータブルトイレを置くのが定石だった。

マリントイレ(車体固定式)

北米のキャンピングカーによく見られるのが「マリントイレ」。車体にタンクが固定されており、汚水はホースを使ってダンプステーションで排出する。汚水を直接見ることがないため家庭用に近い感覚で使えるが、ダンプステーションのある施設を確実におさえておく必要があるのがネックだ。

カセット式・ポータブルトイレ

ポータブルトイレ「ポルタポッティ」

カセットトイレとポータブルトイレは、どちらも持ち運びできるタンク付きのトイレで、使用後は汚水を処理施設や家庭のトイレに流すことができる。使い勝手は悪くないが、例えばマンション住まいの場合、汚水タンクを持ってエレベーターに乗る…そんなシチュエーションを避けたい人も多いはず。

革命をもたらした「ラップ式トイレ」とは?

そんな中で登場したのが、「ラップ式トイレ」。このトイレは、排せつ物をビニール袋の中に受け止め、熱で袋を密閉するという仕組みを採用している。

ラップ式のメリット

ニオイが漏れない:昔のモデルでは密閉力が弱くニオイ漏れが問題だったが、今は改善済み。

処理が簡単:密閉された袋は、自治体によるがほとんどの場合は紙オムツと同じように「燃えるゴミ」で捨てられる。

掃除いらず:水を使わないため便器が汚れにくく、掃除の手間が大きく軽減。

給水不要:水タンクの管理や補充がいらないのもラク。

ラップ式は見た目も機能も進化中!

家庭用のような見た目と使い勝手

近年、急速に人気を伸ばすラップ式トイレは数多くの製品が発売され、見た目は家庭用トイレと変わらないモデルも増えてきた。便器を床に固定する「据え置き型」から、キャンピングカーに積みやすい「ポータブル型」まで、種類も豊富。さらに最近は、よりコンパクトで省スペースな製品も登場している。車内スペースが限られるキャンピングカーには嬉しいポイントだ。

トイファクトリーが総代理店を務めるラップ式トイレ「クレサナ」。トイファクトリー車以外にも取り付けられる場合がある。単品販売や、既存のトイレとの置換、さらには移動や家庭用AC100V電源で使用できる「ポータブルキット」も販売されている

最新モデル「ラップル タイプC」の注目ポイント

ラップル タイプC。スクエアボディなので蓋を閉めるとスッキリどこにでも収められる。電源はDC12Vと、別売りのアダプターを使うことでAC100Vに対応。価格は188,100円

ラップ式トイレの中でも注目を集めているのが、「ラップル タイプC」。スタンダードモデルのタイプAとTOTO製の便座が備わったタイプBがラインナップされているが、タイプCはそれら従来モデルよりもコンパクト。幅や奥行きが大差ないが、高さが50mmほど低くなっているので収納庫にも収めやすい。

ラップル タイプCの使い方

ラップルのフィルムはポリマー(凝固剤)もセットになって約60回分で2420円フィルムに「STOP」の文字が表示されたら交換のタイミング。圧着ヒーター部を清掃してから交換するフィルムのカセットを入れ替えたら中央を専用具で押し込むフィルムがセットされたら便座カバーをセット本体の電源を入れて、フィルム内にポリマーを入れるポリマーを入れた後に用を足す。もちろん大も小もOKリモコン中央のボタンを押すと圧着開始。手元のモニターにカウントダウンが表示され、ゼロになったら圧着完了だ圧着されたフィルム部分は本体下に出てくる本体下からはトレイに乗って引き出せる。フィルムカセットには超強力な防臭効果のあるBOSタイプも用意されているので、このままゴミ袋に入れてしまえば快適に旅を続けられる

使用感は?

汚物に見立てて水を使ってテストしたところ、圧着処理にかかった時間は約90秒。連続使用するものではないため、この時間でも特に問題なし。圧着後は袋の中の水分が凝固剤でしっかり固まり、不快感も少ない。これはかなり快適だ。

ラップ式以外にも選択肢はある

ラップ式以外にも、例えば燃焼式トイレなども選択肢のひとつ。処理の手間が少なく、AC100V電源が使える環境なら検討の余地がある。また、カセット式は少しずつ市場から姿を消しつつあるが、ポータブルタイプは価格も手頃で非常用としては十分に活躍できる。

キャンピングカーのトイレは進化を続けている。現在の最前線はラップ式だが、旅のスタイルや設備に合わせて快適なトイレ環境を選んでみてほしい。

汚物を高温で燃焼し灰にして処理をするトイレも一部のキャンピングカーには採用されている

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