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キャンピングカー×〇〇〇〇であなたは何を見つける?オートキャンパーweb的、東京アウトドアショー2025の歩き方

2025年6月27日(金)から29日(日)の3日間に渡り、「東京アウトドアショー2025」が千葉県 幕張メッセ国際展示場にて開催中だ。昨今のキャンプブームを中心に、登山やトレッキング、釣りやサイクリングなど、多種多様なアウトドアレジャーに関するアイテムやアパレル、展示などが一堂に会するイベントだ。もちろんオートキャンパーweb的には、キャンピングカーや車中泊仕様の車両を中心に、車中泊ライフを彩る、もしくはより快適なものにするアイテムにも注目してみた。

アウトドア×〇〇〇〇がキーワード。ミックスカルチャーで更なる広がりを見せるアウトドアブーム

近年、コロナパンデミックの収束を経て、改めてウェルビーイングなアウトドア活動の需要が高まっているように感じる。太陽の日差しを浴びる事で、屋外で身体を動かすことで、森のざわめきや鳥のさえずりに耳を傾けることで、精神的にも肉体的にも満たされ、健やかになれる、なりたいと感じる人が増えたのではないだろうか。サウナが流行っていることしかり、少し前にグランピングが流行したあたりから、そのような潮流は一定のラインで続いている。
キャンプやアウトドアブームは若干の落ち着きを見せ、より”深く広く”を求めるユーザーが定着し始めているように感じる。要するに「〇〇〇〇だからキャンプに行きたい!」という時期は通り過ぎて、「〇〇〇〇だし、□□□□だからキャンプに行こう!」のように、ユーザーはさらにコアな遊び方を欲しているのではないだろうか。
実際、東京アウトドアショー2025の会場を見渡してみても、そんな”もう一歩”を踏み出したくなるような、ちょっとマニアックなアイテムや展示が多かったように見受けた。例えば、今年の東京アウトドアショー2025は、東京ドッグショーと併催されており、場内には愛犬連れの参加者の姿も散見されたし、フードエリアでは「東京カレーサロン」と題して、人気のカレー店10店舗が軒を連ねた。
要するに、我々が外へ出る理由として純粋に何かひとつというよりも、あれもこれもやりたいから外へ出よう!という欲張りな機運が高まっている、という事だ。
愛犬と旅をしたい!という理由も結構、だけど、どうせなら旅先でスパイスカレー作りに挑戦したいし、川があるなら渓流釣りだっていい。そして、そんな旅の相棒にキャンピングカーという選択肢もある。
まずは、オートキャンパーweb”らしく”編集部が会場内で注目した車両をいくつかチェックしてみよう。

FLEXの新モデル「WoodRim(ウッドリム)」

編集長の品田がまず注目をしたのは、ハイエースやランクルでおなじみ、FLEXから登場した最新モデルの「WoodRim」。あえての原点回帰とも言えるハイエースバンのDXグレードをベースにした車中泊仕様のモデルで、サブバッテリーシステムやFFヒーター、さらに同社初採用となる12Vクーラーを装備して、価格はなんと610万円という破格のプライス。気になる納車問題も、ハイエース大手のFLEXではグレードがDXであればいくつか在庫を確保しているという事で、シンプルにDXを拡充させるカスタマイズは人気が出そうだ。

12Vクーラーは室外機をスペアタイヤハウス内に格納することで、室内空間を確保

外部電源の取り込み口はリアステップからのアクセス。安易にボディからソケットを出すのではなく、なるべくスマートにという取り回しの配慮がうれしい

続いて編集部の前田が注目したのは、VWブースからID.Buzzという国内初となる完全EVのミニバン。モデルは2タイプあり、ID.Buzz Proとそのロングホイールベース版だ。ホイールベースの他に全長も異なり、ベースモデルと比較して250mmほど長くなっている。それに伴い、床下のバッテリー容量も異なるため、航続距離はProで524km / Pro Long Wheelbaseで554kmとなる(一充電走行距離(WLTCモード、国土交通省審査値))。気になる価格だが、Proで888万9000円から、Pro Long Wheelbaseで997万9000円からとなっている。国内ではどうしてもフィアットのデュカトやメルセデスベンツのスプリンター辺りが比較対象となりそうな価格帯なだけに、両者と比べてしまうと、どうしても室内空間の広さでは後塵を拝する形になってしまう。とはいえ、ワーゲンバスを彷彿とさせるネーミングとデザインは唯一無二だし、パノラマグラスルーフの開放感もなかなか乙である。果たしてこれをキャンピングカー、あるいは車中泊仕様として調理するメーカーは現れるのであろうか……。

ID.Buzz Pro(手前)は全長4715mm、ホイールベースが2990mmに対し、Pro Long Wheelbaseの全長は4965mm、ホイールベースは3240mmとなる。Rocky2からはAIR EXベースのステップワゴンMVを展示

以前、編集部でも紹介しているが、今回ロッキー2からは昨年9月の登場以降、売れ行きも好調というステップワゴンMVを改めて見た。やはり乗用車ベースである事から、ホンダセンシングなどの衝突安全機能が搭載されていることは安心材料として大きいし、取り回しの扱いやすさと車内空間の広さを天秤に掛けた際に、このステップワゴンが候補に上がってくる人も少なくはないだろう。FFヒーターやルーフクーラーといった、もはや必須のオプションは、やはり選択される方が多いと、同社代表の村山さんは語ってくれた。前席を一番前までスライドさせる&サブマットを装着することで、リアのリビングスペースを出しっぱなしでも、1800mmの長さのフラットスペース(ベッド)を確保できるようになったのが2025年方のトピック。展示車両はAIR EXだったが、元々USBコンセントなどが充実しているスパーダをベースに選ぶユーザーが多いようだ。

展示車両はAIR EXをベースに快適車中泊仕様となっている

キャンピングカー専用タイヤ&往年のクロカン4WDに興奮!?

こちらはSUV用タイヤ「Ultra Contact UX7」

コンチネンタルタイヤではキャンピングカー専用モデルもラインナップされている事をご存知だっただろうか?こちらがそのVanCoCamper。

続いて編集長品田が注目したのは、コンチネンタルタイヤ・ジャパンブース。やはりキャンピングカーと言えど、スポーツカーやファミリーカーと同じかそれ以上に気をつけたいのがタイヤの磨耗だ。なかなか名指しで”キャンピングカー専用”と銘打って発売しているメーカーも少ないのが現状だが、そんな中ドイツ発祥のコンチネンタルタイヤには「VanCo Camper」という専用モデルが存在する。今回、会場には展示されていなかったが、担当者に訊ねたところ15、16インチサイズであれば直ぐに納品可能とのこと。カムロード、デュカトユーザーには、ぜひ選択肢のひとつとして候補に加えて頂きたい。

A&F×TOYOTA GAZOO Racingブースでは40&60ランクルが展示されていた

続いて、ヒストリックカー好きな編集部前田の目にどうしても入ってしまった、 A&F×TOYOTA GAZOO Racingブースのランクル40&60を紹介したい。現在、TOYOTA GAZOO Racingでは往年の名車に向けたヘリテージパーツを供給しており、40ランクルも供給ラインナップに加わっている事から、今回展示されていた。ラジエーターグリルやウェザーストリップといった、再生産してくれると嬉しいパーツから、ブレーキのマスターシリンダがASSYで出ていたり、走らせるのに必要なパーツまで、実に86ものパーツが復刻生産されている(それ以外に現在も継続供給中のパーツが多数存在している)。

このラインナップの中ではやはり40ランクルの存在感が強いが、2000GTと肩を並べるレベルで偉大なモデルなんだぞ!というトヨタの意思表示と私は捉えたLJ10型(手前)とSJ10型(奥)

続いて、上に同じくヒストリックカー好きな編集長品田が気になったのは、ホール3で 「JIMNY CLASSIX」と題して特別展示されていたSJ&LJ10ジムニーだ。特に手前のLJ10型は福島県内のとある倉庫から発掘されたそうで、ピカピカで綺麗な状態にレストアすることも考えたが、このバーンファウンドされた、当時のままの魅力を伝えていくため、程度の良さを保つ方向で綺麗にしていくことにしたのだとか。

所有欲を満たす、ほかにはないものが勢ぞろい

ホール1から2のA辺りにかけて、ヴィンテージ・アウトドアギア・コレクションと題し、コールマンやシアーズのアイテムを中心に展示・販売されていた。かつて古いコールマンを集めていたという編集長の品田もスーッと吸い込まれるようにブースに入り込み、愛でるような目で眺めていました。

ミリタリーモデルや1960年代辺りのモデルを中心にヴィンテージランタンが勢ぞろい!

やはり、ただ単にアウトドアを楽しむだけでなく、より情緒を求めて古いギアや、モビリティでキャンプに行ったり、よりコアに、さらにディープなスタイルとしてのアウトドアが現れていたように感じた東京アウトドアショー2025だった。もちろん、今回イベントに参加した前田・品田のセンサーがヴィンテージ方面に強めに反応していた、という前提もありつつだが、例えばボルダリングが体験できるブースもあったり、よりアクティブな方面に楽しみたい人も満足できるイベントになっていた。要するに、ある程度の醸成が進んでしまったアウトドアシーンに合わせて、それぞれに合ったアウトドアスタイルが見つかるイベントに仕上がっていたように見受けられた。例えば自身のキャンピングカーのインテリアのコーディネートに悩んでいたり、こんなアイテムが車内に欲しかったんだよな!が見つかるイベントだと思うので、ファッションの参考にマネキンを見にいくような感覚で足を運んでみるのもいいかもしれない。

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