日産ディーラーで買える車中泊仕様「日産クリッパーバン マルチラック」の使い勝手がいい!普段使いから週末キャンプまでOK
軽キャンパーは数あれど、自動車ディーラーで購入できるモデルは限られている。今回は、日産自動車のグループ企業である日産モータースポーツ&カスタマイズからデビューした「日産クリッパーバン マルチラック」をレビュー。マルチパーパスな使い勝手があり、全国の日産ディーラーでオーダーが可能だ。
日産クリッパーの利便性に車中泊要素をプラス
「日産クリッパーバン マルチラック」の特徴は、左右のリアサイドウインドウとその下部にマルチラックが備えられていること。スチール製のラックベースにオリジナルデザインの有孔ボードが取り付けられている。ここに、付属のJ型のブラケットやL型のブラケットを使い「見せる収納」として使えるようになっている。
有孔ボードへブラケットを装着するときには、穴の部分にフックを差し込み、付属のネジで締めるだけ。また、ボードの厚みは9mmもあり、重量のあるモノを掛けても問題ない。
編集部注:写真のモデルはプロトタイプのため、ラックベースの仕様は多少変更される予定です
スチールとウッドの組み合わせはビジュアル的にもアウトドアテイスト満点。付属のブラケットは横向きにしても使えるようになっており、タオル掛けのような利用方法もある。
ブラケットのネジをとめる小さな穴にはホームセンターなどで購入できる市販のフックを掛けることもできる。マグカップや帽子などを掛けておくのに最適だ。
スチールの部分も使い勝手◎
さすが自動車メーカー系列のモデルらしく、有孔ボードが取り付けられたスチールのラックベースの出来もいい。ラックベースはクリッパーバンに既設の穴に取り付けられているので車体への穴あけ加工は不要。ラックはボディとの透き間もなくスマートに設置されている。スチール製のため、マグネットの小物が使える。
たとえば、ハンディサイズのLEDライトを設置して室内全体を明るく照らしたり……
バックドアとの隙間のデッドスペースに小物入れを設置したり。
ラックベースは有孔ボードを囲むようにフロアからルーフまで伸びているので、アイデア次第で様々な活用ができそうだ。
軽キャン専門誌の編集長が見た・車中泊カーとしての使い勝手は?
クリッパーバン マルチラックは、名前の通り基本的にはマルチラックが主体で、ベッドマットはオプション的な扱いになる。ただ、このベッドマットの作りもいい。厚さは50mmあり、軽キャンパーのベッドとしてはかなり肉厚のベッドだ。それでいて軽量で女性1人でも苦も無く扱える。
マット生地は耐久性に優れたCODURA®製で、カラーは撮影車両のナチュラルベージュのほかブラックもラインナップ。
ベッド展開の方法は、サイドの有孔ボードにJ型のブラケットを付けてレールを装着し、フロント側はシートベルトの装着部にとも締めされているベルトにレールを差し込むという設計。有孔ボードに差し込むJ型ブラケットの位置を変えることで、ベッドの高さを4段階に変えることができる。
ベッドの位置を一番低くした状態。天井までの余裕ができるため、車中泊時の快適性を求めるならこのモードがいい。荷物をもっと積みたいという場合は、ベッドの高さをハイマウントにすればOKだ。
冒頭でも見せたこの写真がベッドを最上段にセットしたハイマウントバージョン。下段の有孔ボードの4段階に開けられた穴がそのままベッドの高さとなるためわかりやすい。
普段使いにも便利な1台
クリッパーバン マルチラックは、リアシートを起こして4人乗車とした状態でも、ベッドマットを置いて荷物置き場として使える。マットの下部にあるのは、ベッドを展開するときに使用するスチールバーと、有孔ボードに使用するブラケットなどの収納袋。こういった細かい部分にまでこだわっているところは、さすがはメーカー系のモデルと感じさせる。
なにより、ボディへの穴あけなし、完全車検対応でディーラーで買えるという安心感は他にはない。
エクステリアのルックスは、シンプルなクリッパーバン。ビギナーちもちろん、外見は普通だけれど「中身は凄い」 というモデルが好みのユーザーにもオススメできる1台だ。
日産クリッパーバン マルチラックは2025年11月27日より全国の日産ディーラーにて発売開始。
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