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ベテランキャンピングカーライターTAMAが見たJCCS2026(前編)「多様なベース車と新型コルドリーブス」

オートキャンパー誌創刊時から日本のキャンピングカー界を見つめてきたライター鈴木康文、通称TAMA。今年のジャパンキャンピングカーショーは彼の目にどう映り、何が彼の琴線に触れたのか。全3回の構成でお伝えしていく。

ベース車両の多様化が顕著

ジャパンキャンピングカーショー2025では、まさにハイエースのオンパレードといった様相だったものが一変、主力モデルがハイエースであったメーカーも他車種でのラインナップを構築してきた感のある2026。 とはいってもハイエース人気は衰えを知らず、ベース車両が手に入りづらい状況の中、各社状態の良い中古ハイエースをベースにキャンピングカーとしてリビルトした、家屋でいうところのリノベーションモデルをアナウンスしているものが増えた。 その一方、ここ数年じわじわと存在感を強めてきているフィアット・デュカトと2025で鮮烈にデビューしたいすゞのキャンピングカー用シャシー“トラヴィオ”のニューモデル発表が多く見られる。 今ショーを皮切りに春過ぎまで各地でキャンピングカーショーが開催されるので、その辺りを気にかけて足を運ぶと楽しめると思う。 というわけでここからは、新車個々の紹介は本誌やWEB版ページに任せるとして、私TAMAが個人的に気になった極めて個人的な見解によるモデルなどをいくつか紹介してみようと思う。

バンテック・新型コルドリーブス

トラヴィオベースは空力特化の新型ボディシェルを搭載

新型コルドリーブス

ショー3日前になんとか完成させ展示されていたため、実はメーカースタッフもその詳細がまだわかっていなかった。デザイン的にはもしかしたらこの人かなぁ? と予想していたのだがさにあらず、まだ若い新規開発係の石川真之介さんが担当した。たずねてみれば、このコルド・リーブスが初めてのキャンピングカーデザインだというが、にしてもこの完成度はさすがバンテックだなぁと感じる。 2025年に発表されたスキップやアストラーレシリーズに若干つながるデザインイメージではあるが、既存のバンテックが築いてきたキャブコンシリーズとは明らかに違うデザインだ。

室内に関しては従来のコルド・リーブスのコンセプトをそのまま引き採用し、土間風のエントランス周りや全長5mというサイズ感も変化なし。
だが外観は一変、いや実は外観だけでは見えない部分も一変。ありとあらゆるところが空気抵抗を考慮した設計になっているのだ。リーブスは比較的リーズナブルな設定となっているためオプション的なものは外装類に装着されていないものの、今後リヤルーフ端に装着されるスポイラーも検討されている。
注目すべきは、キャブとシェルをつなぐ段差部分の形状と車両下部への空気の流れを考慮した設計。完成直後の陸送は自走だったようで、明らかに風切り音は実際少なくなっているらしい。ただし雨天走行はまだなので、フロントウインドウ周りの雨の巻き込み具合は未確認とのこと。

外装で空気抵抗として顕著なのがサイドオーニング。そこでこれを丸々ボディへ埋め込んだ
抵抗として考えれば完全にサーフェースな面の方が有利だが、ラインを入れることでシェル強度も増えることもあり採用。その分製造時に型から抜くのが大変になるものの、ボディデカールではなくデザインを強調させることに成功している

そしてかなりこだわっているのがアンダーフロア、路面とのすきま空間の空気の流れで、ホイールハウスの形状を工夫したりその前後に空気の流れを制御する仕切りが取り付けられたり、リヤバンパーにフロア下を流れてくる空気を逃すスリットが付けられたりしている。 とはいえバンテックには風洞があるわけではなくモデルでの検証もしていないとのことだが、たまたまエアロ系の設計に詳しいスタッフがいたことでそこからのフィードバックが生きているという。
コレまでのバンコンモデルとは一線を画すデザインの採用となったが、今後他モデルにそのデザインが採用されていくかどうかは、今のところ未定とのこと。

ボディ下部の空気の流れを制御して空気抵抗を減らすための加工多数。フロア自体の取り付け高もこれまでのモデルと比較し下げらる。リヤバンパーには、空気抜きのスリットのほか、コーナーにはちょっとした空気の渦を消し整流効果のある細工が施されている

ホイールハウス内に溜まりがちな空気を積極的に外へ引き出す効果の高いスカート形状。コレにより室内へのホイールハウスからの音の侵入も少なくなる
リチウムイオンの新型大容量サブバッテリーシステム充電を可能にするため、ルーフ上には1kwにもおよぶ充電用ソーラーパネルを装着

鈴木康文による「ジャパンキャンピングカーショー2026」。そのぶらり会場巡りは、まだまだ続く。
次回は長年キャンピングカーを見続けてきたからこそ見つけた「新しくも、懐かしい」、まさに時代はまた繰り返す?モデルの話。(明日2月3日正午公開予定!)

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